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Beethoven “Moonlight Sonata”ベートーヴェン「月光」

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(1770年-1827年)が作曲したピアノソナタ第14番「月光」 1楽章をイメージして制作しました。沈んでいくような、深い深い青を出すために、ガラスパウダー、細かく砕いたガラスの破片を何層にも重ね、色調整をしながら焼き溶かします。深い海の中での有機的な動き、わずかに入ってくる光を表現するため、ガラスの表面に凹凸感を出し制作しました。身に着けると、深く落ち着いた色だけれど、動くたびに光の反射で色が移り変わる美しいアクセサリーです。

ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2 1楽章
piano sonata op.27-2 moonlight 1st mov.

この曲は、はじめから「月光」だったわけではなく、ベートーベン自身は「幻想曲風ソナタ」とつけていたそうです。ベートーベンの死後、音楽評論家として大きな影響力を持っていたレルシュタープがこの曲の1楽章をきき、「スイスのルツェルン湖の月光の波に揺らぐ小舟のよう」と例えたことから、この題名が広がっていったと言われています。第1楽章は三連音符、分散和音で貫かれ、これが水辺をイメージさせるのかなぁと思います。
私自身大好きな曲で何度も演奏したことがあるのですが、pp(ピアニッシモ)が最初から最後まで続き、息を殺して1音1音に神経を研ぎ澄ませて弾いていたため、演奏後はどっと疲れていました(笑) けして明るい曲ではないのですが、深い奥行き感と、幻想的で美しい世界をガラスで表現できるよう、試行錯誤したアクセサリーです。